初めての会社に訪問し、名刺交換をして挨拶をした後、次に会った時に忘れないようにその人の特徴を名刺の裏にメモするという話を聞きます。背が高い、太っている、メガネをかけている等、最初は身体的な特徴を書いておくのが基本です。沢山の人に会う様な仕事の人は、その人の顔と名前を覚える事が仕事の一部なのかもしれません。ところで、川から海まで入れると、カニの種類は世界で5000種類と言われています。日本でも1000種類以上が生息が確認されています。その中には、猛毒を持っているカニもいますので、主なカニの特徴を覚えることは、とても重要な事です。1000匹のカニを見分ける事はまず無理ですので、とにかく、カニを見つけたときに、自分の知っているカニかどうか見極めましょう。

その為には、名刺の裏に特徴を書くように、それぞれのカニの解りやすい特徴のポイントを覚えておく必要があります。まずは、河口にいる沢山のカニの中で、比較的よく目に付く、アシハラガニの特徴についてご説明いたします。

アシハラガニの特徴

アシハラガニ 特徴

アシハラガニの甲幅は、約4cm程で、体全体の色はほぼ全身青灰色をしています。そして、特に大きな特徴は、横長の長方形で、淡黄色で縁取られている事と、鋏脚が左右大きさが同じで、クリーム色の大きなハザミを持っている事でしょう。体表には目立つ模様はありません。オスとメスの見分け方は、ハサミが大きく、目の下のブツブツが大きいのがオスです。アシハラガニにとても似ているカニが、ヒメアシハラガニです。見分け方は、大きさが少し小さい事と、歩脚を見ることで判別できます。アシハラガニには第一と第二にだけ歩脚に短毛がみられますが、ヒメアシハラガニは、1~4歩脚の全てに短毛があります。アシハラガニの甲の側面には、大きな切れ込みが2つあります。腹面は丸く、オレンジ色をしています。

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アシハラガニは何でも食べる雑食性で、生ゴミから他のカニまで捕食する、獰猛なカニとして知られています。しかし、実際は、大きさが小さいヒメアシハラガニにくらべると、カニを捕食するというよりも、ヨシの葉を好んで食べます。

まとめ

アシハラガニが多く生息する河口付近の淡水と海水が混じり合う、汽水域と呼ばれる場所は、他のカニにとっても、とても住みやすい場所です。川の上流、中流域に比べると急にカニの種類も増えます。それは、一見茶色く濁った綺麗とは言えない水が、実はプランクトンが豊富で栄養満点の為、それを餌にする生き物にとっては最高の場所となり、カニの餌がたくさんあるからです。何でも食べるアシハラガニに最適という訳です。

この場所だけでも、10種類以上のカニに出会うことが出来ます。ハサミの大きさ、体の模様、毛の有無の特徴を見ながらか観察できるので、いろいろなカニを見つけて見ましょう。

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