人間の双子の赤ちゃんを、他人が見分けることは不可能に近いと思われます。実は両親ですら、間違う事もあるそうで、驚きです。その為、どちらかに髪型や、なにか特徴をつけて区別しているのだそうです。同じ様な事が、イワガニとイソガニにもおこります。生息地がほぼ同じで、大きさも3cm前後とかわりませんし、一見しただけでは全く区別が付きません。釣り餌としても同じ様にチヌの生き餌として活用されていますし、実際釣り餌としては区別して売られてはいません。

しかし、この2種類のカニには外見の微妙な違いの他に大きな違いがあります。この違いは今日本の生態系が抱える大きな問題に直結する違いなのです。詳しくご説明いたします。

イワガニとイソガニの違い

イワガニ イソガニ 違い

イワガニもイソガニも、海岸の岩礁や、テトラポット等で見つけられる、子供達の人気のカニです。まさに双子のような存在と言えます。行動の違いをあえて上げるならが、どちらかと言えば、イワガニの方が機敏で警戒心が強く、イソガニは少し反応が遅いようです。

外見のわずかな違いとすれば、イワガニは甲羅に細かい横のシワが有ることと、イソガニは歩脚にクモのような横縞模様がありますが、イワガニは歩脚に毛がはえている、イワガニはイソガニよりも若干色合いが暗い、などで見分けますが、素早く歩きまわるカニを追いかけながら判断するのは至難の業かもしれません。日本の各地で目撃される両種ですが、生態に大きな違いがあります。イワガニもイソガニも外国の船舶のバラスト水に幼生が混入し、その日本後日本で広まった外来種とされていました。その為、中国から東南アジア、ハワイにまで同種が分布が見られています。

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しかし、近年イワガニに関しての研究が進み、分析によって自然分布である事が解り始めました。昔は同じイワガニ科に属していたもですが、イワガニはイワガニ科のイワガニ属、イソガニはモズクガニ科のイソガニ属に変更されています。

まとめ

子供の頃から馴染み深いものが、日本の在来種であるとは限らない事が多々あります。その逆に外来種と思っていたものが、実は日本の在来種だったする事がこれからおこるかもしれません。近年、ミトコンドリアDNAのハプロタイプ分析により、遺伝の時代確認が可能になって参りました。5000種類以上あるカニの種類の研究はまだ進み続けているのが現状です。

今の常識がいつ簡単に覆されるかわかりません。現在では外来種とされているイソガニの英名はJapanese Shole crabである事が研究の途中である事を物語っているのではないでしょうか。

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