陸上で生活する甲殻類の中で最大の大きさであるヤシガニ。破壊力も強く、ハサミという凶器も持ち、加えて毒までもっているというヤシガニを、はたして飼育することは可能なのでしょうか。
飼育するとすればどんなことに注意すればいいのでしょうか。調べてみました。
ヤシガニ 飼育 方法
ヤシガニを飼育するには、かなりの準備と知識と覚悟がいるようです。どこがそんなに大変なのでしょう。
まず、ゲージや水槽の大きさです。ヤシガニじたいが40cmくらいの大きさのものもいます。ヤシガニの家ですから、かなりの大きさのものが必要になります。
しかも、強固なものでないと、ヤシガニはハサミの力でゲージを壊して脱走します。プラスチックケースでさえ破壊する力も持っています。
木登りが得意なので、上下移動も可能。
ヤシガニの飼育には砂が不可欠です。南国の生物なので高温多湿の環境も必要。餌は木の実や果物がよくあげられますが、雑食性なので与えられたものは何でも食べます。共食いすることもあるくらいです。
ヤシガニの飼育で一番むずかしいと言われるのは、脱皮に関してです。
ヤシガニは、1~2年に1度脱皮します。脱皮を繰り返して成長や体の部分を再生しながら生きていくのですが、その条件が飼育下では困難なために、飼育するとまず脱皮がうまくいかない場合が多いのです。脱皮の失敗はヤシガニの命に係わります。
砂を掘ってその中で脱皮をし、水分も必要とするため、なかなか条件がそろわず砂の外で脱皮をすることになる場合も。これはヤシガニにしては、とても危険なこと。
何回かの脱皮を乗り越え、最後までヤシガニを飼いきることは至難の技といえますね。ヤシガニは食用にもなるため養殖も試みられていますが、プロでさえ飼育するのはむずかしいとのことです。
まとめ
ヤシガニの数はだんだんと減っているようです。完璧な飼育条件が整えられる状況下が確保できるという覚悟をもって飼育に挑むのがよいと思います。ヤシガニのような危険な生き物の飼育を途中で投げ出すことのないようにしたいものです。