カニの生息域は多岐にわたっているが、日本には約1000種類のカニが生息している。 カニは、魚類と同じで肺呼吸ではなく、エラ呼吸をして生活する生き物であるが、陸上での生活に長けている種も存在する。

水中で生活するカニも陸上で生活するカニたちも、もちろんエラ呼吸で生きているわけで、なぜ陸上で生活することができているのか、それは陸上のカニは僅かな水分でも酸素を取り組む仕組みができていて、乾燥にも強いという異なる点があるからだ。  陸上で生活しているカニの生息域や分布は水中で生活するカニとどのように異なっているのか、分布にも特徴がみられるのではないか。

日本にも生息している陸上生活が得意なアカテガニを例にとり分布の傾向などを調べていこう。

アカテガニの生息地の傾向

アテガニ 生息地

アカテガニは中国東部、台湾、朝鮮半島、日本に分布している中型のカニである。日本では本州から南西諸島までに分布し、海岸や川辺に多く生息していて、岩場、石垣、森林、湿地などにも幅広く生息している。カニの中でも乾燥に強い種類で他のカニより標高が高い場所まで進出することができ、高所に登る習性から生息地付近では春から秋にかけて家に侵入したり、木に登る姿も見られるという。

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深さ数十cmに達する巣穴を自分で掘ることもあるが、他のカニや他の種類の動物が掘った穴を利用することもある。これらの事からアカテガニが生息できるのは、温帯~熱帯地域までで、乾燥が特に強い中国の西部などの地域では生きることができないが、水辺近くでなくても水分があれば生活することが可能であるため日本各地での分布が目撃されている。

まとめ

アカテガニの生息地は温帯から熱帯地域までであり、そこまで広い分布ではなかったが、その反面、独自の乾燥に強い性質と高所に登ろうとする習性、また独自の縄張りを持たないと選択した結果、思いがけない内陸にまで生息域を伸ばしていることが判明した。

多くのカニが集まる海岸線には当然天敵の姿も多く見られるため、生き残る為に乾燥に強くなる術を見つけ高所などにも生息域を広げていったのかもしれない。

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