カニは常に水の中に住む水生と、常時水の中にいるわけではなく、陸上を移動する姿も見る事が出来る陸生に大きく分けられます。例えば、私達が好んで食べる有名なズワイガニは海の水深の深いところに生息していますので水生と言えますし、海岸などで、よく見かけるタイプは陸生のカニと言えます。私達が気軽に捕まえる事が出来る、この陸生に当たるカニがアシハラガニです。

アシハラガニは、河口や干潟に穴を掘って生息しています。アシハラガニは漢字では「芦原蟹」と書き、その理由がアシ(ヨシ)の生えているところよりは海側にいるという意味で名前が付けられました。河口付近を歩くと、ポコポコ大小の穴が見受けられる事がありますが、それがカニの巣穴です。アシハラガニはいつも水に浸かっていなくても平気なカニですので、もし運良く捕まえる事が出来たのなら、飼育に挑戦してみてはいかがでしょうか。

意外に手軽に飼う事が出来ます。ただ、いくつか注意しなければならない点がありますので、その点についてご説明いたします。

アシハラガニの飼育

アシハラガニ 飼育 餌

アシハラガニは基本的に1匹で飼育しましょう。複数で飼育すると、脱皮の時の無防備な時に他のカニに攻撃を受け、命を落としてしまう原因にないます。飼育は、プラスチックの飼育ケースで十分ですが、大事なのは蓋です。蓋が無ければ逃げられてしまいます。飼育ケースにセットになっている蓋がそのまま使用できます。蓋がない水槽の場合は通気性の良い物を選びましょう。

ケースの中に必要なのは、隠れ家、敷砂、餌皿と後は一番大事な水です。砂浜のようにレイアウトをしてもかまいませんが、水の交換は頻繁に行わなければいけませんので、交換しやすいように容器に水を入れることをオススメします。その容器は、カニが全身浸れるような十分な大きさにして下さい

アシハラガニの生息域は、河口付近の海水と淡水の混ざった所です。そこにある水を汽水といいます。その為、容器に入れる水は、カルキ抜きした水1に対し、海水やショップで手に入る人工海水1を混ぜた、汽水を使用するのがいいでしょう。温度は5℃以下にならないような場所ならヒーターもいりません。

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アシハラガニの餌

アシハラガニは雑食性です。植物質や動物質をバランス良く与える必要があります。さらに同じ餌ばかり与えると、飽きてしまうケースもありますので、変化をさせる必要もあります。市販のザリガニの餌と、熱帯魚用のベジタブルスティックを与えるのが手軽です。しかし、これも餌喰いが悪くなってきたら、ジャコやシラス、冷凍フード、きゅうりやキャベツの野菜を与えても良く食べます。その時ご注意していただきたいのは、人工餌に、硫酸銅が含まれているものはやめましょう。代謝異常をおこす恐れがあります。もう一つほうれん草に多く含まれる蓚酸も、カルシウムとミネラルの不足に繋がるので止めたほうが無難です。

まとめ

飼育ケースは常に清潔に保ちましょう。アシハラガニは飼う事は難しくありませんが、愛情をかけて、マメに水の交換や残った餌をそのままにしない等の環境管理が大事な事です。

 

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