カニというものは、脱皮する生き物である。
カニは硬い甲羅で覆われていて、成長するにつれて、だんだんと体が大きくなっていきますが、硬くなった甲羅は成長することはできない。
そのため、成長するにつれて、硬い甲羅を脱ぎ捨てなければいけない、脱ぎ捨てられた皮は、元の姿を全て残す形となるが、その内側を見ると、気管などの内部構造まで脱皮しているのが分かる。
脱皮したてのカニは、甲羅も非常に柔らかい状態で体力もなくなり非常に無防備な状態になるが数日後には甲羅は硬くなってきて、甲羅が硬くなる数日間に、カニは大きく成長する。
その期間は外敵にも狙われやすい状態となってしまうため、脱皮後に生き残るカニは非常に少ない。
今回はアカテガニの脱皮について失敗の原因や対策を考えてみたいと思う。
アカテガニの脱皮はなぜ失敗してしまうのか
アカテガニが脱皮を失敗してしまう要因はどこにあるのか、飼育下においては栄養バランスがよくなかったり、湿度や温度などの環境的要因があげられる。
栄養バランスにおいてはカルシウムが少ないと脱皮の際、不完全なまま脱皮が行われてしまう。
湿度が低すぎて乾燥しすぎた場合や、温度が低すぎた場合も同様に不完全な脱皮になってしまう。
自然環境下においては、脱皮直後の甲羅が柔らかい時期に、イノシシ、タヌキ、サギなどの天敵に捕食されてしまうことが多い。
意外だが脱皮後の捕食では、アカテガニ同士の共食いが一番多い、それは巣穴が仲間同士で近いことと雑食性で食欲が旺盛な生態が関係している。
まとめ
飼育下でアカテガニの脱皮を失敗させないためには、1つは同じ水槽に複数のアカテガニを飼育しないこと。
2つ目にエサのバランスを考えて植物性のエサだけでなく、動物性のエサをこまめに与えて、カルシウムをしっかりと摂らせることが重要になってくる。
最後に湿度と温度である、カニは乾燥には弱いので湿度を低すぎる環境にしてはいけない、さらに温度は低すぎない適温に保つことで脱皮への影響を少なくすることができる。
脱皮の失敗の原因は様々あるが、アカテガニのストレスにならない環境を作ることが、脱皮の失敗を減らすことに繋がっていくのではないか。